「あの時 もっとあの子の事、信じていられたら…
今とは違う未来だったのかな……?」



学校の屋上で黒のパンツスーツを着てフェンスに寄り掛かり、心の中と正反対の雲一つ無い青空を見上げ呟く。

最近、伸びてきた少し傷んでいる黒髪を欝陶しそうに耳にかけると目を閉じる。





それでも どんな道筋(みち)を選んでも仲違いはすると思う
あたしと〝あの子〟は




なんて
こんな事考えても意味ないのに…


どうしても 考えてしまう…

〝もしもあの時 ああしていたらこうはならなかったかもしれない″

〝もしも こう言っていたら″


そんな〝もしも〟を繰り返し繰り返し色んなパターンを考えては自己嫌悪に陥ってのループで

いい加減こんな自分が嫌になる


今更 そんな事考えても仕方ないのにっ…


……それでも 願わずにはいられないのは
どうしてだろう