独:Der Alte würfelt nicht.

 
 
「…いいかっ…ハートのジャックには気をつけろッ!!あいつは…ッ俺たちを殺す気なんだッ!!だからあの施設に…ッ火を放った!!俺たちはその中逃げて来たんだッ!!だから…あいつに見つかる前に…逃げろッ!」

「ハートのジャック…ってカノン君の事?確かに彼も黒羊だって言ってたけれど…今まで一緒に居て害は…」

「お前ッハートのジャックともう接触を持ってるのか!?なら…もう帽子屋…レイ・シャーナスともか!?」

「私は…レイの指示で動いてる。貴方の言う帽子屋って言うのは何?あと…眠りネズミって言うのも…」


キャロルさんの体温が私の腕の中で失われていく事には、随分前から気付いていた。

ノエルと名乗る青年は…ぐだぐだの犯行声明をした声によく似ている。

ならば必然的に彼は、テロリストの共犯者だと言う事になるだろう。

つまりは…キャロルさんをこんな目に合わせるように段取りを組んだ可能性だってある。


「――クソッもう遅いじゃないかッ!!お前、俺の事本当に覚えてないのか!?白兎って呼んでただろう!!眠りネズミに…ハートのジャック!俺達4人で…集まっただろ…」

「…えぇと…ごめんなさい。その当時の記憶はパンドラの方にバックアップがあるみたいだけど。
私が知覚出来る記憶媒体の部分にその情報が存在しないから、覚えてないの。インストールみたいなことしないと…思い出せないと思う。SFみたいな話だけど…貴方なら分かるでしょう?」

「嗚呼、そうだった。現実出会うのは初めてだが、俺達はパンドラに接続されていた時、無意識下でデータの共有を行っていた。始めに接触してきたのは眠りネズミだったが…場所を構築したのはハートのジャック。顔や風景のグラフィックは何処からか奴が引っ張ってきたみたいだが…」

「ちょっと…待って!パンドラ内でのデータ共有!?何よそれ、何の話…!?」