Re:アリスへ
IDより検索した結果、パンドラの国立機関で治療を受けていたことが判明。ストークスの管理下に置かれてる病院で、権限がないから入り込むのには時間がかかりすぎる。学園を囲んでる軍にも同じ映像が流されてるみたい。私が入り込むより軍権限で入手する方がだいぶ早いと思う。票数は操作するから、表示される総数が回答。
身震いするほど的確な判断に、興奮する気分を抑えようと瞼を閉じた。
投票板の方を薄眼で窺えば、あまりにも異質な表示に上半身を起こすしかなかった。
私の金の髪を結い始めたらしく、離れた所為で網目がほどけて散らばってしまう。
それを名残惜しそうに見る彼女は、まるで本当の我が子を見る様で心が軋む。
【残り時間】
31分54秒
【現在の投票数】
男の子 249票
女の子 4782票
「綺麗な髪ね…絹みたい。瞳も…深いアメジストのカラー…こんなに綺麗な色、初めて見たわ。お人形さんみたいな顔立ちね…貴方みたいな可愛い女の子のママになれるなんて…貴方のママはきっと幸せな方ね」
「…キャロルさんの方が、きっといいママになれると思うわ。生まれてくる子も…きっときっと、幸せな子。…名前は…?この子の、名前…」
「そうね…女の子だったらシャーロットにしようと思っていたのよ。でも…貴方に会って、アリスって名前にしようと思っているわ。…男の子だったらカノンにしようと思っているの。素敵な名前でしょう?」
「女の子の名前には賛同するけれど、男の子の名前は改名を考えた方がいいわね。将来的に性格が破たんする可能性が高いからやめておいた方がいいわ」
――シャーロットは様々な引用だとして…カノンなんてマイナーな名前付けるものかしら。
あからさまに偏る票は、何かしらの意図を感じさせてならない。
膝に寝かされて髪を撫でられるのは心地よかったが、この状況を打破するためにはそろそろ常温の脳にエンジンをかけないと。
猫のように上半身を膝に抱かれ、提示されたルールに抜け穴がないか様々な位置関係でシミュレーションしていく。
アドレナリンが分泌されるのを体の高揚で感じながら、顔を隠すようにキャロルさんの膝にうつ伏せになった。
