――カラン-……
シーンと静まりかえった神社に、下駄の音が響く。
石段に座るオレを背に、澪が寂しそうな背中を見せながらウロウロする。
これは、夢…か?
『………冗談じゃないよ…』
同じ言葉が、オレの頭に何度も繰り返される。
その言葉の意味を知りたくて、側にあった神社に寄ってからかれこれ数十分。
あれだけ喋っていた澪が、ずっと黙ったまま沈黙が続く。
澪がなにを思って言ったのか、なにを考えてるのか理解できない。
聞きたいのに、沈黙を破れない情けないオレ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…