市村クンと帰れる♪
「市村クン、帰ろ?」
「今日やっぱ一緒に帰れねぇわ」
えっ?
「な…んで?」
「凜と帰るから」
凜というのは、いつも市村クンの回りにいる女の子だった。
『なんで?
彼女と帰るよりも、他の女の子と帰るの?』
そう言いたかったケド、“重い女”だと思われたくなかった。
だから
「そっか……じゃあ…仕方ないね!……ばいばい」
「けぇ〜ん!帰ろぉ〜!」
そこに女の子が入ってきた。
市村クンが言ってた“凜”サンだ。
「おぉ!」
行っちゃうんだね?
市村クンにとったら、私ってなんなのかな?
ただの都合のいい女かな?
私、名前なんか呼ばれたことないよね。
呼びたくもないのかな?
じゃあなんで告白してきたの___?

