「え?葵ちゃん。わたるを知ってるの?」
「あ…うん。というか。お父さんの近江先生にお世話になってるの。」

言えない。
付き合ってるなんて言えない。

なんだか言っちゃいけない気がした。

瑠菜はわたるを兄というより幼なじみを紹介するような感じだった。

ブラコン…

そんな気がした。


それに
先生。
瑠菜は先生の娘だ。

あたしはさらに先生は好きになっちゃいけない人だって思いしらされた。
だって、
あたしと瑠菜は同い年で先生にとっては娘だもん。


「世間は狭いねぇ」

瑠菜が似合わないことを言った。

あたしは笑って頷く。

それからわたるを驚かそうと思い、
瑠菜と写メを撮った。