埋まってるものを、掘り出す。
道具は
ブルドーザでも、ましてやスコップでもなく、
筆。


気が遠くなる作業。

初日は終わったあと疲れて何もできずすぐホテルで眠ってしまったし、

あたしは
4日後のオフを楽しみにしながら、
その作業に臨む。




けれど、


まわりの学生たちと
英語が通じるとわかった途端、
憂鬱な作業が楽しくなってきた。



彼らは、
イタリアの他の都市からだけでなく、ロンドン、パリ、ヘルシンキなどのヨーロッパ諸国から集まっていた。


アジア人はあたしとのぞみさんだけ