修学旅行の次の日は
休み。
学校は休みで
自宅学習の日。

あんとメールしてた。
あんは応援してくれてるのに
いまいち私が勇気を出せない。

もう金曜日。
登校日。

金曜日の5時間目は
数学。
私の大嫌いな
お父さんの大得意な
教科の時間に
どうしても
どうしても
告白しなきゃ
いけなかった。

私はふいに
きりだす。

「なーんかお父さんに好きな人教えたい気分かもっ」
そしたらお父さんは
大きな瞳を
きらきらさせて
「教えて教えて!!」
って食いついてきた。

だから勢いで
言ってしまったんだ。







「好きな人はお父さん」






一瞬時が止まった気がした。

「えっ?」
お父さん
困ってる…
「私の好きな人、お父さんだよ?」
「またまたぁ。」
笑ってる。
冗談にしようとしてるのかな…。
「本当だよ。」
「考えとくよ。」
お父さんはそれっきり
何も話さなかった。

帰りの会でちょっと
しゃべったけど
なんか二人とも
ぼーっとしてて
何を話したのか
内容も何も覚えてない。