ここは、無法地帯か!?
私は、なぜかどこかの部屋に連れてこられ。
なぜかソファーに座らさせられ。
なぜか横サイドから知らないボーイに挟まれ。
なぜか、連れてきた色気ボーイ張本人は私の座っているソファーの背もたれの上に腰を下ろし、欠伸をしている。
……。
これは一体どーゆー状況?
「えーっと…」
とりあえず、なんとかしなければ…。早くここから出たいし。
「あっ、ごめんなリコちゃん。コイツ迷惑かけたでしょ」
困惑してる私に気づいた人の良さそうなお兄さんが、色気ボーイの頭をガシガシしながら優しく話しかけてくれた。
さっきの紅茶をくれた人だ。
お兄さんは、優しいオーラを放っていて笑顔が素敵だ。
ん〜、あれだ。
なんか“和”って感じがする。
「んなガシガシされたら痛いじゃねーの、慎一郎くん。」
へー、慎一郎さんって言うんだ。
名前までなんか紳士的!
須崎さんとなんか似てるトコロもあるし。
「千尋(ちひろ)、お前リコちゃんにちゃんと説明してあげないから困ってるだろ」
慎一郎さんは眉毛をハの字にして私に視線を送る。
はい、
とてつもなく困ってます。
っていうか、色気ボーイって千尋って言うんだ。
やっと知れた。
いやいや〜結構気になってたんだよね。内心。