私は、教室で部活をやっている子達を見たり、のんびり読者をしたりした。








「あらリコ、今日は早いのね。」




少ししたら、小百合が登校してきた。




「まぁね〜。」





小百合を見れば、今日はかなり上機嫌だ。よほど、悠哉さんとのデートが楽しかったのだろう。





仲が良くて、私は嬉しいよ。小百合さん!





ニヤニヤしてると、小百合は顔を歪ませた。





「なにニヤニヤしてんのよ。」





わかってるくせに〜




「いや〜、さぞかし昨日のデートが楽しかったんだなぁと思いまして。」




「……ぶっ飛ばすわよ。」



わーお、怖い怖い。



でも照れちゃって可愛いなぁ。さすがツンデレちゃんだ。



も〜ホント困ったちゃん。



でも、そういう所も大好きだぞっ!





またしてもニヤニヤする私に、呆れ顔をして小百合は自分の席に帰ってしまった。



しばらくすると、部活を終えた子達やクラスメイトの皆が教室に入ってきた。





「リコ様!おはようございます。」




「おはよう。」




ニッコリ笑みを浮かべると、その子は頬をピンクに染めた。





「あぁ、なんて美しいのでしょう…。リコ様は私たちの女神(ビーナス)ですわ!」



「ふふっ、ありがとう。」



びびびびっビーナス(女神)ですと?!



まぁなんて良い子なんだろう!!リコ様感激っ!






でも、私の素を見たら幻滅しちゃうんだろうな…。仕方ないよね…。





そう思うと胸の奥が、キシキシと痛む。




自分がよくわかってるのに。割り切っているはずなのに……