皆様ごきげんよう。

私は、白鳥リコでございます。

周りからは、素晴らしい白鳥家のご令嬢と言われておりますが……


そんなわけないから!
そこんとこよろしくっ




−−−−−−




ん〜ちょっと体を揺すらないでよぉ!


私はまだ眠たいのよっ



「お嬢様っ、朝ですよ。」


わかってるわよ〜


あ〜も〜はいはい


起きます、起きますよ



仕方なく目を開けると、案の定お手伝いさんが眉毛をハの字にしていた。このお手伝いさんは毎日、ちゃんと起こしにきてくれる。有り難いことではないか。


普通、そんなことを毎日ご丁寧に優しく起こしてくれて、服を用意してくれる人はまずいないだろうね。


でも、仕方ない。だって私は白鳥家のご令嬢白鳥リコなのだから。



と言っても普段の私の行動からすると、到底お金持ちのご令嬢にはまったくもって見えない。言動もね。


あっ!でも大丈夫。
学校にいる間は、完璧なお嬢様を演じてるから。

まったく、褒めてほしいぐらいだわ。


「ふぁ〜ぁ」



口も手で押さえず、大きな欠伸をする。



ふと、周りをみるとさっきまでいたお手伝いさんはもういなくて大きな部屋の中に1人ベッドの上でポツンと居た。