「な、なに?」



突然のことにビックリして、ちょっと声がどもった。


彼から射るような視線が送られる。





「いや〜、俺さっき結構強めに腕をつかんだはずなんだけどなぁ〜少しも痛がらないしぃ〜。お嬢さん…何者?」




だらだら〜とした口調で言うが、笑ってるけど彼の目だけは、どこか冷めているように見える。そんな目をしながら私に言葉を投げ掛ける。



確かに、あんなに強く握ってたのに痛がりもしない女子は普通はいないだろう。


しかし、私の場合は昔から護身術で合気道をやってたりしたからこれくらいじゃ〜怯まない。




まぁ、一般家庭の子ならそんなこと習うはずないしね。




さて、どう誤魔化そうか…。




護身術で慣れてるなんて分かったら、お金持ち関係の娘だとすぐにバレるだろう。



しかし、バレたら困る。
こんなところで、知られたら後からが大変だ。




こんな格好だし、いつもの学校の時のような口調でもない。これが白鳥家のお嬢だとバレたら世間の笑い者だ…。




わーお。


破滅しちゃうぜベイベー!!!


地球をドッカンして、フィーバーしなければ……。




色々な妄想が頭の中を飛び交う。