「ユリ」


あたしの名前が耳の後ろから聞こえる

声の持ち主は今の少年

どういう訳か、あたしは少年に抱きしめられてる。


……懐かしい

懐かしいよ―…


「ユリ」


その声も、この匂いも、きみの暖かさも…

懐かしい…―。