「……笑わないの?」 冷たい手を見つめながら、 秋山くんに尋ねた。 「どうして?」 聞き返されちゃった…… 「だって……高校生にもなって 雷が怖いなんて、子供っぽいでしょ?」 少し俯き加減で、秋山くんを見る。 すると…… 「誰だって怖いものはあるよ。」 いつもより数倍優しい顔で、 すごく安心する声でそう言った。