きら星の短編集

僕は昔から人の気持ちを考えすぎるくらい考えてきたつもりだ。




父さんと母さんがケンカすることが多かったから、2人の顔色を伺って、なるべく怒らせないようにしてきた。




今、この人が何を考えていて、自分は何をすると嫌われてしまうのか、そんなことをよく考えていた。




だからなのか、歩美のことがやたらと気になった。




「国語は……なんかよく分からないです。私、国語苦手だから。」




歩美は困ったように笑いながらそう言った。




「国語、嫌いなんだ?」




「い、いや、嫌いっていうか……。」




歩美は、僕の質問に何とか僕を傷つけないように答えようとしていることが分かる。




「いいよ。嫌いなら嫌いで。見てて。2週間で歩美が国語を好きになるように頑張るから。」




「……うん。」




歩美は、そう言って笑った。