「あ、あの、莉子ちゃんに呼ばれて、莉子ちゃんの高校に行った時に、サッカーやってる敦司くんを見て、カッコいいなって……。」




「……俺、恋愛経験は浅いで。」




「えっ?」




「正直な、何人かの女の子と付き合ってきたけど、友達の壁が越えられやんってフラれて、キスしたことすらないんや。」




……何か自分で言っとって、情けな。




「それにな、俺、結構頭の中ではエロいことも考えるし、付き合ったら友達の線を越えたいって思うで。だから……。」




諦めろって言いかけた時、唇に温かいものが触れた。




それが、彼女の唇だってことに気づいたのは、唇が離れ、彼女の赤く色づいた頬が目に入った時だった。




「……敦司くんになら、何されてもいいよ。」




恥ずかしがりやのはずの彼女が、俺のせいで大胆になっている。




……俺って、結構やるんじゃね?




「……もっと熱いキス、してもいい?」




「……うん。」





熱いキスのあと、彼女は言った。




……出逢った時から、異性として見てたよ。






……やっと、運命の彼女に巡り会えた。