優しい涙

「Z1…ワカル」

答えたA7に僕はひと安心して、隣に腰をおろした。


「オシゴト、デスカ?」


僕にスイッチを入れられ、仕事の開始時間と間違えたらしい。


「違うよ、A7。まだ夜だから」

「ヨル、デスカ?」

A7は夜空を眺め不思議そうに首を傾げた。


夏の余韻を残した薄明るい夜空に、白い星がぼんやりにじんでいる。


物珍しそうに空を見ているA7に僕は静かに告げた。


「お別れを言いにきたんだ」


「オワカレ?」


ジジジ…


A7が、今度は僕を見て首を傾げた。