優しい涙

「A7、起きて」


僕は庭でうずくまっているA7を見つけ、声をかけた。



僕が軟禁されている間、誰も世話をしていないらしく、衣服は汚れ、草むしりをしたままの状態で庭に放置されている。


バッテリーは残っているかな…


僕は不安げにメインスイッチを押してみた。

ジジジ…


ジジジ…


しばらくの間、聞き慣れたいびつな電子音が繰り返される。

その後、A7の瞳が明るくなり、凝り固まった体をほぐすようにキコキコと首や肘の関節を動かした。


「よかった。A7、僕だよ、Z1(ゼットーワン)だよ。わかる?」