「はあ・・・・・・」

「どした?美羽がため息なんて珍しいじゃん」

いつもどおりあたしは瑠奈と一緒にいる。
でも昨日のことを思い出すと
あたしもどうしたらいいのかわからなくなる。

「あ、ううん!なんでもないよ」

「そう?なにかあったら何でも言いなさいよ!!」

「ありがとう」

なんて・・・・
瑠奈に言えるわけないじゃん。

瑠奈に隠し事できちゃった・・・


「お-っす!!おはよ!!」

「あ、・・・そ」

「あ!颯!!」

あたしの声をかき消すように瑠奈は颯のところへ行った。

え・・・?あたしの協力してくれるんじゃなかったんだっけ・・・

颯と瑠奈はすごく楽しそうに話していて
2人を見ていると本当のカップルみたいだった。

あたしはその場にいてもたっても
いられなくなって気づけば
その場から走り去っていた。

「美羽!?」

瑠奈の声が聞こえた。

だけどあたしは止まらなかった。


「・・・・っ・・・・ぅ・・・ふっ・・・・・」

悲しくて涙が止まらなくて・・・・


屋上で一人泣いていた。


バタンッ

え?

「美羽、だいじょぶか?」

な・・・んで?

そこにいたのは颯だった。

あたしを追いかけて屋上へ来たんだ。

でもどうして?

颯は瑠奈が好きなんじゃ・・・・

そう思った瞬間。

あたしは颯のおおきな腕に包まれた。

「俺はお前が好きだ」

「あたしも颯がすき・・・」