颯とも少しずつ慣れてきて颯は前みたいにあたしのことを美羽と呼んでくれた。
あたしはそれだけで嬉しかった。
だけどやっぱり記憶は戻ることはなかった。
「美羽~俺、ほんとに美羽のこと好きだったのか?」
そんなこと聞かれると悲しくなる。
「そうだよ~。一緒に屋上に閉じ込められちゃって一夜明かしたり、2人で学校さぼって海に行ったりして、すっごい楽しかったんだよ~」
「う・・・み・・・?」
「そうだよ?颯、どうしたの?」
「美羽と海行ったこと、少しだけだけど覚えてるような気がする・・・」
「え?!うそ?!ほんとに???」
「うん・・・二人で砂浜で追いかけっこして走りまわったり・・・したような」
「そうだよ!!颯、覚えてるじゃん!ちょっとまってて!」
「先生!颯が、颯があたしと海に行ったこと覚えてたんです!」
「まさか・・・そんなはずは・・・」
「ほんとなんです!」
「すごいいい回復だね。美羽さん、あなたのおかげだ。」

