あの日から颯とは毎日
なにかあると話すようになった。
だけどやっぱりあたしの中には
少しひっかかるものがある。
あのときの
俺・・・の続きが聞きたい。
どうしてあたしにもういっかい
やりなおそうって言ってくれなかったのか
すごく気になってるんだ。
だからやっぱもういっかい話そうと思う。
「颯!!!今平気?」
「うん。別にだいじょぶだけど」
「やっぱ、もっかい話したい」
「わかった。じゃあ2人で学校抜けだそ?」
「え?うん!じゃあ用意してくるね」
「おう!校門のとこで待ってるな」
「わかった!じゃあまたあとでね」
あたしたちは学校を抜け出すことにした。
初めて颯がそんなことを言い出したから
すごくびっくりしたけどうれしくてたまらなかった。
先生には体調不良ってことで早退して
あたしは颯のもとへ向かった。
「遅くなってごめんねー!!」
「全然!だいじょぶだよ」
「どうする?」
「とりあえず乗れよ」
そう言って颯はあたしを颯のうしろに乗せた。
「じゃあしゅっぱーつ」
「颯!はやい~」
「しっかりつかまってろよ」
「こわいよ~」
「だいじょぶだって!いくぞ~」
そういって颯は笑った。
あたしはそんな颯の笑顔が好きだ。
たぶん自分では気づいていないだろうけど
颯はすごくかっこいい。
それに無邪気な笑顔は胸がドキドキする。
あたしはそんな颯が好きだ。
好きで好きでしょうがないんだ。

