そばにいてくれたから




「はあ、楽」


「もー」



あたしの右肩に礼羅の手が触れている。


礼羅の足取りに合わせてあたしは歩く。



「なあ有菜」


「ん?」


「もしかしてあの女、俺たちの誰かに恋してるのか?」


「え?」


「当たりだな」



礼羅はにかっと笑った。