「…げほっ…ごぽっ…」


また大量の血液が口から
溢れ出る。


「何だよ…これ……」


千年が吐き出した血を見て顔を真っ青にする。


「…早く…どこかに行って」


これ以上…は……
意識がもたない…


体にある全ての感覚が少しずつ無くなっていく…


「おいてけるわけないだろ?強がるのもいい加減にしなよ?」


千年は立ち上がる事が出来ないあたしを横抱きにして立ち上がる。


こいつ…何して………


「何が起こってるのか…全然分かんないけど、美琴ちゃんが危険な事に巻き込まれてる事だけは分かる…」

意識が遠ざかる。
まずい…起きていられない…
でも……


「どこか…人がいない…場所……に…」


これで病院へは行けないし、家にも帰りたくない。


「……分かったから…
眠って…美琴ちゃん……」

「……ん………」


千年の言葉を合図にあたしは意識を手放した。