「グギャギャギャーッ!!」
目の前に現れた鬼を見てハッとする。
「どうして昼間に…」
鬼は夜に活発になる。
こんな昼間から姿を現すなんて…
「…あの時の…化け物?」
顔を強張らせる萩原 千年の腕を引いて走り出す。
今は萩原 千年を何処かに逃がさなきゃ。
全速力で廊下を走る。
その後ろで物凄い破壊音が聞こえた。
「…っ…美琴ちゃん!!
何処に行くの?」
「黙ってて!!」
―ガラガラガラ
勢い良く教室の扉を開ける。
あたしと萩原 千年が手を繋いでいるのを見たクラスの人間が騒ぎ出す。
「早く此処から逃げて!!」
そう叫んだあたしをクラスの人間は気違いそうに見る。
…時間が無いのに…
「早く!!!」
「意味分かんねぇし!!!」
「お前が出て行けよ!!!」
あたしの言葉も虚しく、クラスの人間は動き出そうとしない。
「聞こえないの?
早く出ろって言ってんの」
萩原 千年の冷たい一言にクラスが騒然とする。
クラスからどよめきが起こり出した瞬間ー…


