家族の中では決して
抱かれる事の無い感情。


あたしを女として見ているのが嫌な程分かる。


気持ち悪い……


「もう遅いので…部屋に戻ります…」


そう言ったあたしに兄様は手を伸ばした。


「っ!!!!」


兄様の手があたしの頬に添えられる。


「…美琴……
最近、帰りが遅いな?」

「……………………」



恐い…恐い、恐い……


兄様が触れた頬から体が凍りついていくよう…