「ちゃんと見てないと…どっか…行っちゃいそ…から…」


だんだんと声が小さくなっていく。


「やだ千年!立ったまま寝ないでよ!!」


千年はあたしを抱きしめたままうとうとしてる。


千年…
あたし…千年を不安にさせてるんだろうな。


寝ぼけてあたしを探し出すくらいには…


「ほら…ベッドに戻ろう?傍にいるから…眠って…」


ベッドまで千年の手を引き横たわらせる。


「なんか…今日…美琴が優し…」

「何それ。いつも優しくないみたいに言わないでよ」

―ふにっ


「うぅ…」


千年の頬を突っつくと、千年は眠気に負けたのか、眉間にシワを寄せながら眠ってしまった。


「…すぅ……」


眠ってしまった千年の頭を撫でる。


「ごめん…千年………」


不安にして、悲しませて…


でもあたしは……


「またあんたを傷つける」


全てが終わったら…
あたしは……


千年の頭を撫でていた手を止める。


自分の命も終わらせる。
もう決めたから…