「あたしは氷鬼を滅した事、後悔してない。あなたには兄を殺したあたしを殺す権利がある。でも…千年に刃を向ける権利は無い」
水鬼はフイッとあたしから視線を外した。
「あたしも…やるべき事がまだまだある。ここで果てるわけにはいかないの」
刀を鞘から抜く。
その刀先を水鬼へと向けた。
水鬼…あたしの友達…。
「…もしあなたが戦うというのなら…天姫として鬼であるあなたを…滅する」
覚悟はとうに出来てる。
何かを守るために何かを犠牲にしなくちゃいけない事も……
「うあああああああぁっ!!!」
水鬼が叫び、バッと手を下げた瞬間ー…
「「グギャギャギャーッ!!」」
鬼達が一斉に襲い掛かってきた。
「千年、こっちに…」
「美琴…?」
あたしは鬼から守るように千年を抱きしめた。
「羽衣…今だけ千年に貸してあげる」
白く光る羽衣で千年を包んだ。
『自らの盾である羽衣はどんな邪からも身を守る…』
うん……たがら………
あたしの羽を千年にあげる。


