そんな事を考えていた時だった。
―トントン
肩を軽く叩かれた。
それに驚き、勢い良く振り返る。そこには見知った顔があった。
「やーっぱり萩原君だ!!」
ニコニコと笑顔を浮かべて声をかけてきたのは同じクラスで隣の席の三上 水鬼だ。
「三上…さん?
驚いたよ、いきなり肩を叩くもんだからさ」
「驚かせた!?
ごめんね萩原君。お詫びに少し付き合って?」
お詫びにって…
お詫びになってないだろ。
「道に迷っちゃって!
裏山の鬼枷神社(オニカセジンジャ)まで行きたいの!転入したばっかりでここの地理も分からないから…お願い萩原君!!」
三上さんはバッと頭を下げた。
転入時期俺とそう変わらないんだけど?
言いたい事は山々あるけど、後でごちゃごちゃ言われても面倒だから…
「…裏山の神社だね、案内するよ」
顔を引き攣らせながら笑う俺の顔は今物凄く滑稽だろう。
俺は三上さんに気付かれないよう小さくため息をついた。


