「全部…ありのままの美琴ちゃんを……」


そう言って千年は両手を伸ばした。


千年の腕が背中に回って気付く。


抱きしめ…られてる…?


「俺は愛すよ…」


そのまま口づけられた。
ぶわっと見開いた瞳から涙が溢れた。


それから名残惜しそうに互いに離れて見つめ合う。



「一緒に生きてよ…美琴。俺、もう美琴から離れられないみたい」



あの意地悪な笑みと不釣り合いな涙を浮かべて、千年は両手をあたしに差し出した。


その両手に恐る恐る手を伸ばす。


―フワッ


その手に自分の手を重ねた。


「…愛してる」


涙で滲む瞳で千年を見上げた。


「愛してる」


それから何度も何度も互いに愛を伝え合った。