碧眼の天姫―刀の後継者



――――――――――
――――――――
――――――


―チリンッ


「…鈴…の音……?」



千年は不意に聞こえた鈴の音に足を止めた。


「気のせい…?」


よく考えれば、こんな真っ暗で人気の無い並木道で鈴の音なんかするはずが無い。


―チリンッ


後ろを振り返る。


気のせいじゃ…ない…?


足を止めたまま辺りを見渡す。
生暖かい風が吹いた。
まるで何かの吐息のように…



『…千年……』


そして声が聞こえた。
鈴のように美しい声…


「な…んだ…………」


目の前に球体のような光が現れた。


それは徐々に人形を象る。



「…誰……?」



黒髪の美しい女性が目の前に現れた。


黄金の光に包まれた女性は俺に手を伸ばす。


『あなたが…私の希望…』


女性は涙を流して微笑んだ。



それが何故か美琴ちゃんと被って見えた。


咄嗟に手を伸ばす。



その手を女性に優しく捕まれた。