「微力でもいいのです…私に在る天姫の力を……」
『現代ノ天姫ヲ産ンダ天姫ノ母ヨ……。オ前ニ宿リシハ、鎮守ノ力…』
鎮守ノ力……?
『魂ヲ清メ、鎮メシ力…。戦ノ運命ヲ背負ワ無カッタ他ノ姫達ハ、ソレゾレ特殊ナ力を授カッテイル』
特殊な…力…………
『歴代天姫ノ中ニハ治癒ノ力、予言ノ力ヲ授カッタ姫達モイル…』
そして私は…魂を鎮める力を授かった…
この力が…あの子の役に立つでしょうか…
『ソノ力ニ…我ノ力モ与エヨウ…』
目の前に球体のような光りが現れる。
それにゆっくりと手を伸ばした。
―シュンッ
それは不思議なくらいに温かかった。
そんな事を考えていると、その光りの中から謡が聞こえてきた。
『幾千ノ時ノ波ニ揺ラレ』
幾千の時の波に揺られて
『辿リ着キシハ母ノ胸』
流れて辿り着いたのは母の胸の中だった。
『巡リ巡ルハ戦姫』
巡り、巡った戦いの姫は
『千ニ一度ノ哀レナ傀儡』
千年に一度、生まれる哀れな操り人形だった。
『散リ行ケ花ヨ安眠ノ』
散りなさい、安らかに眠るように。
『眠レ母ヨ我ガ子ヲ抱イテ』
母となり我が子を抱いて死に行きなさい。
『終ワリ始マル戦姫
汝ハ哀レナ傀儡ナリ―…』
その命を終えてもまた生まれる戦の姫、あなたは哀れな操り人形―…


