碧眼の天姫―刀の後継者



「…体…いかよう…する…きか…」


ある部屋の前を通り過ぎた時、白蓮家の長、白蓮 草助と天宮家の実質的な権力者である先代、天姫であり私の叔母の天宮 壺音( アマミヤツボネ) の声が聞こえた。


足を止めて聞き耳を立てる。



「美琴が死に、今私達に残された道は二つ」


草助の言葉に、壺音は眉をしかめた。


「…二度も美琴に戦いを強いるのか…?」


壺音は怒りをもあらわにして草助を睨みつける。


「全ては世界の為…一人の犠牲で救われるのならば手段は選ばない」


その言葉に胸が痛む。
天宮の人間ばかりがこの呪いの連鎖に苦しめられる。


どうして………
ただ普通に生きたい…


そんな願いすら叶わないのでしょう…


「もしくは静にまた子を産ませろと?」


―ドクンッ


自分の名前が出た事にびっくりして動機がま激しくなる。


「天宮の新しい姫に賭けるか…現、天姫の…いや、前天姫の美琴に賭けるか…」


使命の上に命を落とした美琴にこれ以上何をさせようというの…?


美琴…私はあなたともう一度会えるなら会いたい。


でも…あなたを想えば…



このまま使命も運命も宿命も…
何にも縛られずに眠る事が一番の安らぎでは無いかと思います…