―シュッ
突然、風を切る音が聞こえた。
「美琴!!!」
母様の悲鳴と、体に感じた衝撃はほぼ同時だった。
―ドサッ
「っ…う…………」
何が起こったのか分からないうちに地面に叩きつけられる。
―ポタッ
頬に何かが落ちてきた。
鉄の匂い……?
ゆっくりと上を見上げる。
そこには………
「母…様……………?」
―ポタッ
もう片方の頬にも何かが落ちてきた。
「美…琴…………」
あたしの名前を呼ぶ母様は鬼の手によって貫かれ、空中に吊されていた。
その血がポタポタとあたしの頬へと落ちる。
鬼は愉快そうにニタリと笑っているように見えた。


