母様と二人で海岸沿いを歩きながら家を目指す。
母様の歩くスピードはゆっくりで家に着くのを恐れているようだった。
そんな母様の気持ち…
あたしも分かる…
家に着けば…母様とは…
会う機会も無くなってしまう。
時が止まってしまえば良いと…何度願った事か…
母様の横顔を見上げる。
少し歳を重ねられたのですね…
そのまま横顔を見ていると、嫌な予感がした。
―ピキンッ
「…鬼…………?」
そう呟いたあたしを母様は驚いたように見つめる。
「鬼…鬼の事を何故知っているのです?」
母様の問い掛けにあたしは
ハッとする。
しまった…口が滑って…
―バッシャーンッ!!!
突然、水しぶきが上がりあたし達に降り注いだ。


