「……天宮…さん…?」
不意に後から声をかけられる。振り向くとそこには…
「萩原…君……」
同じクラスの萩原君が立っ
ていた。
「こんな所でぼーっとしてどうしたの?」
萩原君は笑いながらあたしの隣まで歩いて来た。
「…気付いたらぼーっとしてて、立ち止まってたの。最近、そんな事が度々あってね…」
あたしも笑みを返すと萩原君も笑顔を返してくれた。
それから二人で学校までの道のりを一緒に歩く。
「俺、転入生で最近この島に越して来たんだけど、天宮さんはこの島にずっと住んでるの?」
その質問にどう答えたら良いのか分からず苦笑いを浮かべる。
「うーん…ごめん、分からない」
「分から…ないの…?」
あたしは頷く。
記憶のほとんどが無いから…


