結局

俺は彼奴が一番で



人知れず、独り思い藻掻くのだ





*圭視点*





眠い。

非常に、眠い。

だが、目蓋を閉じても眠れない。

肉体的に非常に睡眠を欲しているのだろうが、精神的には睡眠を受け付けないらしい。

原因は、解っている。




ちなみだ。

俺が大切に思っている、幼馴染みの少女。




昨日の出来事から一夜明けた今も、俺の思考は彼女が占めていた。

独り、思い、藻掻いたって仕方がないのに。

今の俺は、グルグルと頭を悩ませていた。


その結果が、寝不足。


一睡も出来ずに朝を迎えてしまった。

今日は日曜日だから、両親は仕事だろう。

昼も近い時間だから、もう居ないのであろう。

耳を澄ませても、物音一つしない。

暫く目を閉じ、夏独特の空気を味わいつつ、ベッドの中でジッとしていたが時間が時間なので起き上がり、カーテンを開けた。


空は憎らしい程に晴れ渡り、雲一つ無かった。


俺の心とは裏腹な天気に、


舌打ちをして、目を背けた。