俺と君の物語

しかも、ブラジャーをつけていないのか、あとちょっとずらすだけで先っぽが……。

ごくりと唾を飲み、胸元に手を伸ば……。

そこではっと我に返る。

違うだろ、俺!

そんなことしたらただの変態じゃないか!?

しっかりしろ、しっかりするんだ、俺。

伸ばした手を理性で全力で抑えこむ。

「ふぅ、危ない危ない」


気持ちを落ち着かせ、今度はゆっくりと、女の子の肩に手を伸ばす。

肩を揺すって起こす、ただそれだけだ。

なのに、心臓はうるさいくらいに脈打っている。

別にやましいことをしてるわけじゃない。

落ち着け、落ち着けよ。

そして、肩に手が触れるか触れないかの瞬間。

「うおっ!?」

いきなり、女の子が勢いよく起き上がった。

手を伸ばした不自然な体勢のまま固まる。

女の子顔がすぐ目の前にあった。

女の子は状況が飲み込めていないのか、しばらくの間ぼーっとしていた。

が、徐々に理解してきたのかその顔が引き攣っていく。

「いや、これは君を起こそうと」

俺は女の子を安心させようと笑顔を作る。