俺と君の物語

「とりあえず昨日の行動を振り返ってみてくれないか?なんでもいい。何か気になる事があったら教えてくれ」

俺にはまったく心当たりがない。

と、すれば彼女が覚えていないだけで昨日何かあったのかもしれない。

「……わかった」

素直に頷き、考え込む女の子。

しかし、五分待てど十分待てどうんうん唸っているだけで答えは出てきそうになかった。

駄目か。

はぁ、とため息をついたその時、彼女がはっとしたように「なんで……」と呟いた。

「どうした?何か思い出したのか?」

だが、彼女は問いには答えずにぶつぶつと何か呟いている。

その表情は真剣そのものだ。

「何か思い出したんじゃないのか?」

「いや、思い出すとかじゃなくてさ、その……」

さっきまでの強気な態度はどこへ行ったのか、しおらしくくねくねとしている。

「なんだ?なんでもいいから言ってくれ」