「…なんか、教師みたいだな。」
「…教師ですけどなにか？」
「いや、うん。ちょっと、一回考えてみるわ。前に村上の野郎に大学行くって言ったときは、ムカついてたのもあって何にも考えずに言ってたからな…」
「うん。まずは何をしたいのか、よく考えてごらん。ただし、これはつまずいても、諦めるなよ。西野くんのことは、西野くんが1番よくわかってんだから。」
あたしが余計な口出しして、混乱させたくない。
少しのアドバイスで西野くんの人生を壊すことになりかねない。
「…見つかるかわかんねーけど、探すよ。どうしても行き詰まったら、聞いてもいい？」
「…何を言えるかわかんないけど、一緒に考えて行くことくらいはできるかな？」
「それだけしてもらえば充分だ。
…これからもよろしくな、センセー。」
「もちろんだよ！」
少しでもこいつらの将来に関わることができるのなら、あたしはそれだけで嬉しい。
そのためならあたしも一緒に悩みたい。
