「………。どうしたんだ?早く帰れよ?」




まだあたしの話シカトする気?
あたしのこと見ない気?




「言われなくてもオレはもう帰りますのでご心配なく。そんなことより、希美、怒ってますけどまだシカトするつもりですか?」



凌斗に胸ぐらを掴まれたままこちらに視線を向ける要。

なんだか余裕綽々だ。



「お前に何がわかる?知った口聞いてんじゃねーよ。」


「先輩に対する希美の今のキモチだったら、先輩よりわかってるつもりですけど。希美、色々話してくれたもんな?」




「……そーだね。要にならなんでも話せちゃうかも。

凌斗と違って、ちゃんとあたしのこと見て、話を聞いてくれるもん。」



ドサッ


「ッいってー…。」



リビングの床に叩きつけられた要。




凌斗が、こっちを向いた。