「…最初は、さ。よく目が合うなって思ったんだ」 いつからだったんだろう。 廊下でたまにすれちがう金髪と、毎回必ず一瞬だけ目が合った。 派手な人だな、と思ったのが始まり。 松崎という名前を知ったのは、あいつが生徒指導の先生に追いかけられてるのを見かけたとき。 ヤバイと言いながらも、どこか楽しそうに逃げ回る彼を見て、思わず笑ってしまった。 そのとき初めて一瞬じゃなく、ちゃんと目を合わせて、松崎が私に笑いかけたんだ。