「だから、これ」



  ポケットから刹那が取り出したのは、

  藍色の砂時計。

 
  フレームは藍色で、
 
  中の砂は薄い水色。


  中央には、大きく

  “30”と書いてある。



「俺に逢いたいとき、

 砂時計ひっくり返して。

 そしたら、その日に

 俺は現世に戻る。

 ――ま、30分だけだけどね、

 いられるの」