「葵、

 帰んぞ」


「あ、うん!

 まって刹那!」




  ――高校二年の春。


  私たちは
  幸せだった。



「今日は

 駅前の喫茶でも

 寄ってくか?」


「やったぁ!

 あそこのパフェ

 凄く美味しいよね!」