不意に黒川君が吏貴君の胸ぐらを掴み、壁に押した 「てめぇが俺に歯向かうこと、出来んのか?なぁ、小心者」 口元をニヤッと上げ、ドスの効いた声を漏らした パッと手を離し 教室を出ていった 「ふぅ…」 「り、吏貴君、大丈夫?」 私は、吏貴君に近寄った 「ん、ぁあ、平気」 グシッと口を擦ると 血がワイシャツについた 「だっせぇの、俺」 「え…?」 小さく呟くと 静かに教室を出てしまった