段々暗くなっていく空を、ミミは家の窓から見ていた。 満月が出るまでもう少し。 「ちょっとミミ!あんたも手伝いなさい!」 キッチンでせっせとお団子を丸めるお母さんがミミを呼ぶ。 ミミはその声を無視して、まだ空を見上げていた。 「ったく、本当にお手伝いしないんだから」 呆れたお母さんは、お団子作りに専念した。 「どうしよう……」 未だに男の子に会いにいこうか迷っていた。 でも行ったとしても、男の子はミミのことを覚えているのかどうか。 それに話すことができないなら、会いに行く意味がない。