「でも不思議だなぁ」


タクトがつぶやいた。


「何が?」


「僕、確かにミミちゃんと会ったのは今日が初めてなんだ」


そう言ってタクトは、ミミの方を向いた。


「でもね、ミミちゃんに似てる子を森で見たことがあるんだ」



ミミの青い瞳に涙がたまりだす。



でもそれを隠すように、ミミは顔を下に向けた。



バレてしまったんだ。



それでも、絶対に認めてはダメ。