「この紐、なんて頑丈なのよ」


食いちぎろうとも切れない。

解こうにも複雑すぎる。


“一生このまま”


ミミの脳裏にそんな言葉が浮かんだ。


「嫌……絶対に嫌!」


さらに強く噛みちぎろうと力を入れた。


でも、



「全然だめ……」


とうとうミミは諦めてしまった。



ミミの青い目から、涙の雫が流れ始める。



「もう……やだ……」


そうつぶやいた時だった。