二人っきりになってしもうた


隣をみると……



ガッチガチに緊張した原田はん


そんな原田はんを見てたらなんだか可愛く見えてしもうて緊張が嘘のようにとれた



「そんなに緊張せんでも〜そや、原田はん、何か面白い話聞かせくれへん?」



すると、原田はんは嬉しそうに目を輝かせた


「も、もちろんだぜ!!」


すると原田はんはさっきとは打って変わって、生き生きと色んなお話をしてくだはった


その一つ一つが面白くてウチはずーっと笑いっぱなしだった


結構話し込むと、原田はんはすこし寂しそうな顔をした


「おっと、もぅこんな時間だ……じゃあなお将ちゃん」



といって、お金をはらって、原田はんが店を出ようとした



「佐之はん」


ウチは原田はんではなく、佐之はんと思わず呼び止めてしもうた



「あのぉ……佐之はん面白いかて……またきてください」




恥ずかしい……


つい思ったことを口走ってしもうた



佐之はんも迷惑やろか……


でも、佐之はんは満面の笑みで言ってくだはった


「当たり前だろ!!」



「//////////////」



そのあと、佐之はんは私の顔を見ないでそのまま店を出た



佐之はん、またきてくれへんかなぁ……


ウチの頭には佐之はんの笑顔がこびりついて離れなくなった




こりゃ、重症やわ……



佐之はん、ウチはいつでも待ってるさかい、またきてや────




◆◇end◆◇