キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン・・・

「あっっ!!チャイム鳴った・・・」
 私は小林竜を無視して教室へ急いで戻った。

授業中・・・
やっぱり小林竜はいない!先生もいつものことだから
気にはしていない・・・。クラスメートも誰一人、小林竜の名前を出さない。

私はそんなことを思いながらノートに落書きしているうちに授業が終わった!

     放課後・・・・・

「ばいば~い」
クラスの子に一言かけて私は香奈と帰った。
  帰り道・・・
「美音・・・今日はお昼一緒に食べれなくてごめんね・・・」
 香奈が言う。
「全然平気☆」
 すると・・・香奈が悲しそうな顔をして言った・・・
「明日も生徒会の方で昼に仕事があるんだ・・・」
「分った☆頑張ってね♪」
 
そんなことを言いながら私たちはいつもの曲がり角でわかれた。

河原沿いを歩いていると草むらにあるベンチで誰かが寝ている。
気持ち良さそうに寝てる・・・
と、誰が寝てるのかもわからないのに私は心が優しい気持ちになった。

その時・・・
ビュ~ン ・・・!!!強い風がいきなり吹いた・・・
っと、思ったら私の手で押していた自転車が勢いよく倒れた!
カバンのチャックも運が悪いことに開いていて、中のものが全部
出てきた・・・。
    最悪!
そう思いながら落ちたものを拾っていた。

ふっ・・・っと誰かの手が伸びて私の教科書を拾ってくれた。
「え?」
っと言いながら上を見た。
どっかで見た顔・・・・


   小林竜!!!!!!!!!
 
そうすると私を見ながら
「お前、どんくさいんだな!」
 
    今、笑った・・・・?

私がびっくりした顔でみていると
「なんだよ!じろじろ人の顔見て・・・気持ちわるいな~!」
ちょっとムスッっとした顔で小林竜はまたベンチへ戻った。


   なんだ・・・ちゃんと笑えるじゃん☆

これが私のクラスの子は知らない秘密の小林竜・・・!

それはまるで普段の小林竜とは全く逆・・・・・・

その秘密を私は知った。