初恋キッス










てか、あんただって
毎年目覚ましじゃんか

しかもだんだん
でかくなってきてるし!

なんて心の中でつっこみながら
千尋の背中をみた

「………」

…大きくなったなぁ

そんな千尋の背中を見て思った

千尋はいつまで
あたしを好きでいるんだろう

あたしがそんなことを
考えてるのを知ってか知らずか
千尋は口を開いていった

「お前、ずーっと待ってやってる優しい千尋君といつ付き合ってくれんの」

「は!?なに、急に…」

「ん。なんとなく?」

「なんで疑問形…てか、千尋も知ってるでしょ?」

「………なにが」

重く開いた口が
本当は千尋もわかってることを悟らせた

千尋にとってきつい言葉かもしれないけど

「あたしに、好きな人がいるってこと」

はっきり言うよ